NPO法人日本歯科放射線学会第61回学術大会
大会長 倉林 亨
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科口腔放射線医学分野 教授
このたびNPO法人日本歯科放射線学会第61回学術大会を2021年5月21日から23日までの日程で、沖縄県那覇市にて開催させていただくこととなりました。私どもの講座が春の学術大会を担当させていただくのは、佐々木武仁前教授が第36回学術大会を担当された1995年以来約25年ぶりであり、また歯科放射線学会としては初めての沖縄開催ということもあって、メンバー一同はりきって準備を進めているところです。
本大会は開催テーマを 「もっと知りたい、歯科放射線」 とし、学会員の先生方はもちろんですが、日常歯科放射線を専門としない先生方にも多数ご参加いただき、歯科放射線学の魅力を知っていただきたいと思っています。
恒例の花村メモリアルレクチャーは、昭和大学歯学部の荒木和之先生にご担当いただきます。長年歯科放射線学の教育、研究、診療の第一線で活躍されてきた荒木先生には、歯科画像診断のエッセンスについてお話しいただけるものと楽しみにしています。教育講演としては、岐阜大学の加藤博基先生に隣接領域である鼻腔副鼻腔の画像診断、新潟大学の勝良剛詞先生には医療連携の観点からも重要な課題である放射線治療患者の口腔管理の要点についてお話していただきます。更に医学研究における研究倫理の専門家である琉球大学の植田真一郎先生には、我々が知っておくべき医療倫理について、最新の知見をふまえてお話をいただく予定です。これらのご講演は、新たに立ち上がった歯科専門医制度に合わせて、専門領域研修と位置付けておりますが、必ずしも歯科放射線専門医のみに要求される知識ではなく、我々歯科医師の日常の臨床においても必要とされる内容であると思います。ぜひ多くの皆様にお聞きいただきたいと思っています。
2020年は新型コロナウイルスが猛威をふるい、最大のイベントであった東京オリンピック・パラリンピックまでもが延期となりました。また我々が開催を楽しみにしていた岐阜での歯科放射線学会学術大会・アジア顎顔面放射線学会を含め、4月以降はほとんどすべての学会が中止 (延期)またはWeb開催などに変更されました。まだまだ予断を許さない状況ではありますが、来年5月には感染防止に十分な注意を払った上で本学術大会を予定どおり開催し、南国沖縄の地で多くの皆様とお会いできることを心から願っています。どうぞよろしくお願い致します。
追記:Web 開催への変更について
本学術大会は当初沖縄県那覇市での対面での開催を予定していました。その後新型コロナウイルスの感染拡大が収束しない中で、現地とライブ配信のハイブリット方式での開催に切り替え、歯科放射線学会はじめての沖縄開催を何とか実現するために準備を進めてまいりました。しかし3月末になり、特に沖縄県では第4波の到来が強く危惧される状況となったことから、最終的には現地開催を断念し、完全な Web 開催に変更することと致しました。この間度重なる変更によって、参加予定の先生方には多大なご迷惑をおかけしたことをあらためてお詫びいたします。
南国の地で皆様とお会いすることは残念ながらできませんでしたが、Web 開催には Web 開催ならではの多くのメリットがあると言われています。本大会に参加される先生方には、すべてのご講演および研究発表を Web 上でじっくりと視聴または閲覧していただき、歯科放射線学の魅力をあらためて認識していただきたいと願っています。
2021年4月1日